弱気相場はいつまで続くのか

米国大型株指数のS&P500終値においても6/13に弱気相場入りとなりました。
ここでは、過去のS&P500を振り返ることで、今後どの程度で弱気相場が終焉するかを探ってみます。
弱気相場はいつ以来の出来事か
一般に米国株の指数が直近高値から10%下落すると「調整局面」、20%下落すると「弱気相場入り」と表現されます。
前回の弱気相場は、2020年3月12日に-27%を皮切りに、3月23日に-34%の下落ピークを付けました。

前回の弱気相場発生は、823日前となります。
さらにその前となると、リーマンショックの時です。
2008年7月9日に-20%下落となり、翌2009年3月9日に下落ピーク -57%を付けました。
前回の弱気相場発生と前々回の発生の間隔は、4264日です。
ちなみに、そのさらに前となるとITバブル崩壊の時です。
2001年3月12日に-23%下落となり、翌2002年10月7日に下落ピーク -49%を付けました。
前々回の弱気相場発生と前々々回の発生の間隔は、2676日です。
弱気相場入りから下落ピークまでの日数
弱気相場入りから下落ピークまでの日数をまとめました。
弱気相場入り日 | 下落ピーク日 | 日数 | |
---|---|---|---|
コロナショック | 2020/3/12 | 2020/3/23 | 11日 |
リーマンショック | 2008/7/9 | 2009/3/9 | 243日 |
ITバブル崩壊 | 2001/3/12 | 2002/10/7 | 574日 |
コロナショックは、弱気相場入りから短期間でに下落ピークを付けたことが分かります。
ITバブル崩壊は、1年半の間、下落し続けた感じですね。チャートを見ると3つのピーク(3番底)を形成しています。
弱気相場の発生頻度は
過去における弱気相場の発生回数を調べました。
世界恐慌以前まで遡っています。

オレンジのラインが弱気相場を表しています。
⑫が今回の弱気相場です。
⑪ コロナショック
⑩ リーマンショック
⑨ ITバブル崩壊
⑧ ブラックマンデー
⑥ オイルショック
⑤ ニクソンショック
③ キューバ危機
① 世界恐慌
です。
1927年まで遡っても弱気相場は※12回しか発生していないのですね。
※20%下落判定の基準を直近最高値とした場合
弱気相場はどのくらい続くのか
直近高値⇒弱気相場入り⇒下落ピーク⇒直近高値越え
過去11回における上記期間(日数)をまとめました。

弱気相場 | 高値~弱気 | 弱気~ピーク | ピーク~高値越 | 最大下落率 |
---|---|---|---|---|
① | 42日 | 947日 | 8148日 | 86% |
② | 444日 | 1日 | 337日 | 21% |
③ | 167日 | 29日 | 434日 | 28% |
④ | 201日 | 39日 | 209日 | 22% |
⑤ | 426日 | 117日 | 650日 | 36% |
⑥ | 320日 | 310日 | 2114日 | 48% |
⑦ | 451日 | 171日 | 83日 | 27% |
⑧ | 55日 | 46日 | 600日 | 34% |
⑨ | 353日 | 576日 | 1694日 | 49% |
⑩ | 274日 | 343日 | 1480日 | 57% |
⑪ | 22日 | 11日 | 148日 | 34% |
⑫ | 161日 | ??日 | ??日 | ??% |
今回、直近高値から弱気相場までの期間が161日であることは、確定しています。
むりやり、表から読み取るならば、過去の③、④あたりが近いのでしょうか?
とすると、下落率は20~30%あたりが目安となります。
今回の下落率が30%を超えた時点で、このシナリオは崩れます。
直前の強気相場日数との関連性を探る
「直近高値~下落ピークまでの日数」と「直前の強気相場の日数」の相関について調べました。
強気相場の日数は、弱気相場の下落ピークから次の弱気相場に入る直前の高値の期間とします。
弱気相場 | 強気日数 | 高値~下落ピーク日数 |
---|---|---|
② | 8829日 | 445日 |
③ | 1512日 | 196日 |
④ | 1324日 | 240日 |
⑤ | 784日 | 543日 |
⑥ | 961日 | 630日 |
⑦ | 2248日 | 622日 |
⑧ | 1839日 | 101日 |
⑨ | 4494日 | 929日 |
⑩ | 1826日 | 517日 |
⑪ | 3999日 | 33日 |
⑫ | 651日 | ??日 |

相関係数は、0.09でまったく関係なしでした。
下落のピーク時期を見極めるのは困難なようです。
下落率と底値から高値更新までの日数を予想する
底値を付けた時の下落率とその後の高値更新までの日数に相関がないか調べました。
弱気相場 | 底値~高値更新日数 | 下落率 |
---|---|---|
① | 8148日 | 86% |
② | 337日 | 21% |
③ | 434日 | 28% |
④ | 209日 | 22% |
⑤ | 650日 | 36% |
⑥ | 2114日 | 48% |
⑦ | 83日 | 27% |
⑧ | 600日 | 34% |
⑨ | 1694日 | 49% |
⑩ | 1480日 | 57% |
⑪ | 148日 | 34% |

相関係数は、0.86であり、強い正の相関が示されました。
下落率が低ければ、早い段階で高値を更新するだろうという事は比較的想像しやすいですが、データーで裏が取れれば信憑性も増すものです。
過去データーを見る限りですが、もし下落率が40%を超えると、その後3~4年は高値更新の期待薄となります。
じっくり、安値で仕込むことが出来ると捉え、ポジティブに行きましょう。
もし30%台でとどまれば、1.5~2年ほどで高値更新する希望が出てきます。
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節約術や市場急落時にメンタルの支えになる情報を発信しています。|50代メーカー勤務、研究開発に従事中。|2004年に投資開始、個別株,信用取引⇒FX⇒リーマン遭遇⇒米国株ETF⇒現在S&P500投資信託eMAXIS Slimをほったらかしで運用中。
千葉県在住。
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