2024年ベストカントリーの発表
日本は、総合第2位です。昨年は6位でした。
89ヵ国を対象に世界中の16,960人が評価に参加しているランキングです。
USニューズ&ワールド・レポートから発表されています。
このランキングの意義について、以下のように述べられています。
国の富と成功の背景には、可能性を生み出す政策、努力を推進する人々、そして国の環境と考え方を形成する歴史があります。グローバリゼーションは物理的な国境を越えて国の存在感を拡大しており、今年で9年目を迎えるU.S. Newsベスト・カントリー・ランキングは、難しい指標を越えて国の価値を検証することを目的としています。
このランキング・プロジェクトは、世界的な認知が、貿易、旅行、投資を促進し、国の経済に直接影響を与える可能性のある、多くの定性的な特徴から国をどのように定義しているかに基づいています。
2024年の分析は、89カ国の認識を対象としている。
https://www.usnews.com/news/best-countries/articles/methodology
総合順位(overall)
89ヵ国中、第2位が日本です。

日本の総合ポイントは96.6点です。
海外から見た日本についての記載内容を抜粋しました。
世界有数の識字国と技術先進国である日本は、4つの主要な島と6,800以上の島々からなる東アジアの列島国家である。日本の国土の大部分は山地や森林に覆われているが、人々は都会的なライフスタイルを送っている。長い間、近隣諸国から文化的な影響を受けてきた日本は、今日、古くからの伝統と西洋の生活様式を融合させている。
紀元前4世紀後半から5世紀初頭にかけて政治的に統一され、8世紀後半から12世紀後半にかけて文明が栄えた。1600年代初頭から19世紀半ばまで鎖国が続いたが、この時期に西洋に開港した。日本は1900年代には壮大な領土的野心を抱き、いくつかの国を侵略したが、第二次世界大戦で敗北した。
日本は立憲君主制の議会政府である。天皇は国民統合の象徴としてその称号を保持しているが、実際の決定権は選挙で選ばれた政治家が握っている。
世界第3位の経済大国である日本は、2011年の東日本大震災による製造業の混乱からほぼ立ち直った。日本は、自動車、電子機器、鉄鋼の世界最大の生産国のひとつである。国内総生産と雇用の面では、サービス部門が経済に占める割合が最も高い。
日本は茶道、書道、華道などの伝統芸術で世界的に知られている。また、庭園、彫刻、詩歌など、日本には独特の遺産がある。日本にはユネスコの世界遺産が10以上あり、最も有名な食の輸出品のひとつである寿司の発祥地でもある。日本は多くの武道を発展させてきた。最も有名な伝統スポーツは相撲で、その起源は8世紀にまで遡ることができる。
核ミサイル開発をめぐる北朝鮮との緊張激化により、日本の政治家の中には戦後の平和主義憲法を改正するよう求める声もある。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が核実験を続け、東アジアを脅かしていることから、東京はワシントンにアメリカが自国の防衛に全力を尽くしているとの保証を求めるようになった。国内的には、日本は世界最高齢人口と出生率の低下がもたらす経済的影響に取り組んでいる。
日本は国連、アジア開発銀行、世界銀行など、いくつかの国際機関に加盟している。
https://www.usnews.com/news/best-countries/japan
地理、歴史、政治、経済、文化、安全保障、国際貢献とまんべんなく書かれています。
総合ランキング
10位までは以下の通りです。
1位:スイス
2位:日本
3位:アメリカ
4位:カナダ
5位:オーストラリア
6位:スウェーデン
7位:ドイツ
8位:イギリス
9位:ニュージーランド
10位:デンマーク
近隣国の結果は、
16位:中国
18位:韓国
36位:ロシア
でした。
日本の評価が高い項目
サブカテゴリーの中で評価の高い項目が「アントレプレナーシップ」でした。
アントレプレナーシップとは、新たな事業を創造し、リスクに立ち向かう精神・姿勢のことです。
また、これを支えるインフラ、環境が整っているかも評価の対象です。
日本は3位となっており、昨年も3位でした。
1位はドイツ、2位はアメリカです。
起業家精神
世界とのつながり、教育を受けた人口、起業家精神、革新性、資本への容易なアクセス、熟練労働力、技術的専門知識、透明性の高いビジネス慣行、整備されたインフラ、整備されたデジタル・インフラ、整備された法的枠組み。
日本の評価が低い項目
カテゴリー別のランキング

日本の弱点は、Open for BusinessとSocial PurposeとAdvenrureの項目です。
Open for Business
Open for Business(市場の開放性)とは、
官僚主義、安価な製造コスト、腐敗、有利な税制環境、透明な政府慣行の5つの項目で評価され、日本は、
- 安価な製造コスト
- 有利な税制環境
- 透明な政府慣行
が、今一つという評価です。
まあ、納得…といったとこです。
Social Purpose
Social Purpose(社会的な目的)は、人権を大切にする、環境を大切にする、男女の平等、宗教の自由、財産権の尊重、信頼性、人種的平等、動物の権利への配慮、気候変動への取り組み、社会正義への取り組み、適切に分散された政治権力の11個の項目で評価され、日本は、
- 男女の平等
- 社会正義への取り組み
- 動物の権利への配慮
- 宗教の自由
- 人種的平等
が、今一つという評価です。
宗教は自由な気がしますが、海外から見ると違うのでしょうか。
人種的平等は、たとえ日本人でも「よそ者」をすぐには受け入れない国民性が影響している気がします。
Advenrure
Advenrure(冒険,予期せぬ出来事)は、フレンドリー、楽しさ、観光に最適、快適な気候、景観、セクシーの6つの項目で評価され、日本は、
- 快適な気候
- セクシー
が、今一つという評価です。
セクシーって何?って感じですが、セクシーの上位ランキングを見ると何となく理解できます。
1位:ブラジル
2位:イタリア
3位:アルゼンチン
4位:タイ
5位:コスタリカ
6位:ギリシャ
7位:コロンビア
8位:フランス
9位:スペイン
10位:メキシコ
まとめ
総合点では高い評価を得ている日本ですが、改善すべき弱点も多々あります。
一方、米国や中国の評価を精査、比較することで今の趨勢を読み解くことが出来るかもしれません。
英文ですがネット翻訳(DeepL)を活用することで、比較的容易に読むことが出来ます。