買い続けるか判断するには総口数の推移を見よう
筆者は、eMAXIS Slim米国株(S&P500)を毎月、積立購入しています。このまま積立を続けても良いか判断する材料の一つに「買われ続けられている」かどうかを見ています。
では、どのように「買われ続けられているか」を調べるのでしょうか? 株価が下落しているときは総資産額が減り、買われているかどうかわかりません。
これを見極めるには「総口数」を調べる必要があるんです。総口数は「純資産総額÷基準価額」で計算できます。
eMAXIS Slimで比較してみる
eMAXIS Slimシリーズで最も総資産額が大きいのは、米国株(S&P500)です。
他には、
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
- eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
- eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
- eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
- eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
- eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)
などがあります。
これらの現在(2024/3/19時点)の総資産額、総口数をまとめてみました。
シリーズ名 | 純資産総額(億円) | 総口数(億口) |
---|---|---|
米国株(S&P500) | 39,473 | 14,308 |
オールカントリー | 27,965 | 11,958 |
先進国 | 6,746 | 2,388 |
オールカントリー (日本除く) | 4,376 | 1,860 |
8資産均等型 | 2,577 | 1,615 |
新興国 | 1,435 | 965 |
TOPIX | 1,522 | 735 |
日経平均 | 789 | 415 |
純資産総額を見ると、米国株(S&P500)は3兆9000億円を超えました。
オールカントリーも3兆円に迫る勢いです。
総口数の推移を比較
では、総口数の推移を見てみます。
米国株(S&P500)
年初からも勢いは衰えていない様子です。
オールカントリー
年初から急激に口数が増えています。勢いは米国株以上です。
投資先の6割が米国です。新興国はおよそ10%です。
先進国
主に米国、欧州、オセアニアを対象にした投資信託です。
こちらも、年初からの勢いは衰えていない様子です。
オールカントリー(日本除く)
オールカントリー同様、順調に伸ばしています。
年初からも伸びは継続していますが、オルカン(日本含む)程の大きな上昇はしていない様子です。
8資産均等型
8種の投資先を均等にリバランスしながら運用される投資信託です。
こちらも、年初からの勢いは衰えていない様子です。
新興国
順調に上昇を続けています。
「中国+台湾」で投資先のおよそ4.5割を占めます。
インドの比率が台湾を追い抜いて、比率2位に上昇して来ました。
TOPIX
オルカン同様、年初から急激に口数が増えています。勢いは米国株以上です。ですが、口数は未だS&P500の20分の1です。
日経平均
こちらも年初から急激に口数が増えています。TOPIXに比べて総口数は半分程度ですが勢いはTOPIXを凌いでいます。
総口数が少ないため、グラフ上は上げ下げが激しいように見えます。
年初来の口数上昇率比較
年初来からの口数の上昇率をグラフに表してみました。2023年末に対して3/19時点の口数がどの程度増えたかを比率で表しています。
- オルカンとTOPIX、日経平均の口数上昇率が大きい。
- S&P500とオルカンの総口数の大きさが際立っている。
TOPIX、日経平均の口数上昇率が高いとはいえ、ベースとなる昨年末の総口数が小さいため、S&P500とオルカンに比べて流入金額は小さいです。
まとめ
- 買い続けるか否かは、「総口数」の増減が判断目安の一つになります。
- eMAXIS Slimシリーズは、株価の上昇や下落に関係なく安定して総口数を伸ばしています。
- 「8資産均等型」以外は、株式へ投資する投資信託です。
全体的に口数増加が堅調であり、リスク資産への投資が増えている状況が伺えました。
新興国への投資が若干不人気になっています。中国の景気後退を気にしているのでしょうか。インド、韓国、ブラジルが比率を高めています。
おススメ書籍
インデックス投資以外は、「敗者のゲーム」であることを実例を挙げて説いています。