米国株のPER 推移をグラフ化してみた
米国株(S&P500)のPER(株価収益率)の時系列データを入手しグラフ化してみました。今は割高なのか割安なのか調べたいときに使えるPERのデータをダウンロードできる先を紹介しています。
毎年ごとと毎月ごとの時系列データーを1871年まで遡って入手できます。
ダウンロードできるサイト
PERの時系列データーを収集できるサイトは、
multpl です。(https://www.multpl.com/)
グラフ下の「Table」をクリックすると毎年ごとの時系列データーが表示されます。
表示された表の上の「By Month」をクリックすると、月毎のデーターを入手できます。
「Estimate」とは見込み、予想を含むことです。
PERとは
PERは、「株価収益率」と呼んでいます。
以下の式で計算します。
この式にある EPSは以下の式で計算します。
PERは、15~20倍が適正とされていて15倍未満なら割安株、20倍を超えたなら割高な株と判断するのが一般的です。
割安かどうかは未来の純利益が分からないと判断できない
株式は未来を織り込むと言われています。ゆえに割安か割高かの判定は、将来の純利益でPERの計算をして初めて判断できます。これから先、純利益が上がるなら高PERでも問題ないが、下落するなら低PERでも割安とはなりません。
過去のPER推移
直近8年のPER推移
コロナショック後にPERが40倍まで上昇しています。FBRによる緩和で株価が高騰したことが原因です。しかし、2021年には企業の純利益が上昇し、PERが20倍程度まで低下しました。2023年の後半から徐々に割高感が出ています。
2000年以降のPER推移
リーマンショックの時期にPERが大きく上昇しました。信用不安が増大し、急激な資金繰りの悪化で景気が低迷し、企業の純利益が急低下して起きた現象です。例えば、株価がそのままで純利益が半分になれば、PERは2倍(例20⇒40)になります。PERが6倍(グラフでは20⇒120)ということは、純利益が1/6になったことを意味します。
超長期のPER推移
1997年までは、概ね7~20倍で推移しています。
1997~2004年の間と、2019~2021年の間では、20倍を超えています。
おススメ書籍
株式が投資の中で最も効率が良いことを表したグラフです。
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