雇用統計の結果から米経済の危うさを見る

10/5に米雇用統計の発表がありました。
雇用は堅調であり、失業率も低水準を保っていることが確認されました。
一方、インフレ懸念を払拭できず、利下げが随分と先送りされた感がします。
米雇用統計
主に月初めの金曜日に公表され、市場への影響力としては最大級の指標です。
その中でも関心の高い項目が以下の3点です。
- 非農業部門雇用者数
- 失業率
- 平均時給
結果は、以下の通りです。
項目 | 前回値 | 予想値 | 結果 |
---|---|---|---|
非農業部門雇用者数 | 18.7万人 | 16.6万人 | 33.6万人 |
失業率 | 3.8% | 3.7% | 3.8% |
平均時給(前月比) | 0.2% | 0.3% | 0.2% |
「平均時給」は予想を下回り、「失業率」は予想を上回りました。
この結果は、インフレが鎮静化している状況を連想させます。
しかし、「非農業部門雇用者数」は、予想をはるかに上回っています。
インフレがまだ残っている?
そう思わせるのに十分な結果となり、利下げ時期は大きく先延ばしになったと言わざるを得ません。
しかし市場は、株価上昇の反応でした。
金利は景気後退を危惧するほど上昇していますが、米国経済はこれを押しのけて良好だと判断されたのでしょう。
ですが、筆者はそう思っていません。
- 金利はすでに十分高い。景気の足を引っ張るには十分である。
- インフレが沈静化したかわからないので、金利を下げる理由が無い。
つまり、今は、株価が上昇を続ける理由に乏しいです。
FRBは、金利を上げることも、下げることも出来なくなっています。
インフレ鎮静が確実になった頃、景気はすでに悪化しているという流れを念頭に行動していくつもりです。
S&P500の2番底は24年の4~6月、3,900付近を想定。
積極的な追加購入はせず、毎月の積立購入は維持し、売却はしないスタンスで行きます。
長期へと意識をむけるため、週足グラフを見る習慣を
株価指標
TOPIX

S&P500

オール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)
参照元:https://www.msci.com/real-time-index-data-search
「オールカントリー」と称する投資信託やETFのベンチマークに多く採用されているインデックスです。

為替レート
ドル円レート

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投資信託 基準価額
eMAXIS Slim米国株式
株価指標「S&P500」をベンチマークとして運用されている投資信託です。

eMAXIS Slim全世界株式
株価指標「ACWI」をベンチマークとして運用されている投資信託です。

おススメ書籍
秋に腰を据えて読んでおきたい本です。