原油高に警戒感

直近の株価の動きが気になり、つい視野が狭くなりがちになります。
そんな時は、週足グラフを眺めることで意識を長期に向けることです。
米消費者物価指数
先週は、8月のアメリカの消費者物価指数の発表がありました。
アメリカ消費者物価指数
アメリカでの衣料や食料品など約200の品目の価格の変化を指数化したもの。
2%が適正とされ、超えるとインフレ、それ未満だとデフレと呼ばれます。
結果は、以下の通りです。
項目 | 前回値 | 予想値 | 結果 |
---|---|---|---|
消費者物価指数(前年比) | 3.7% | 3.6% | 3.7% |
コア消費者物価指数(前年比) | 4.3% | 4.1% | 4.1% |
コア指数は、全体指数から食料品やエネルギーを除いた値です。
結果は、
- 全体指数は前回値と同じ。
- 予想値より0.1%上振れ。
- コア指数は、前回よりも下落。
- 予想値と同じ値。
コア指数は予想通りとはいえ、4.1%と下落しました。
無難に通過し、サプライズ無しです。
原油高に警戒感
唐突に始まった中東での戦争。
ですが、以前からイスラエルとイランの間に燻りが見られました。
第4次中東戦争
1973年10月にイスラエルとエジプト・シリアをはじめとするアラブ諸国との間で勃発した戦争です。
戦争が始めって1か月後に原油価格の高騰をきっかけに第1次石油ショックが起きました。
今回も同様な景気減退が起きるのではないかと危惧されています。
ウクライナ戦争への影響
この中東での戦争にイランが関与しているかが今後の重要な因子になります。
そして、アメリカは今後、ウクライナを差し置いてイスラエルを支援するでしょう。
結果、ウクライナがロシアに苦戦すれば、中国は台湾進攻の実現性に自信を深めるでしょう。
この流れに乗って、中国はイランに接近するかも?しれません。
原油価格は安定か
直近、オペック産油国の減産効果もあって価格が上昇している原油です。
ですが、以下の理由により安定すると筆者は考えています。
- 中国の景気後退による需要減退
- アメリカのシェールオイルの存在
- オペック産油国の近代化による財政拡大
中国の景気後退で直近の需要は低下する見込みです。
1970年台と異なる点として、アメリカが産油国となり中東依存から脱却しています。
そして、中東(アラブ諸国)が近代化によって、政府(国民の生活水準)を維持するための財政を多く必要としている点です。
産業の少ないアラブ諸国は原油の収益が生命線であり、増産すれば自国の利益が増える事実にいつまでも抗うことが出来ないと考えています。
ちなみに、原油の生産量が多い国は以下のようになっています。
日本が中東に依存している関係もあって、意外な国が上位になっていると感じるのではないでしょうか?

長期へと意識をむけるため、週足グラフを見る習慣を
株価指標
TOPIX

S&P500

オール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)
参照元:https://www.msci.com/real-time-index-data-search
「オールカントリー」と称する投資信託やETFのベンチマークに多く採用されているインデックスです。

為替レート
ドル円レート

ユーロ円レート

投資信託 基準価額
eMAXIS Slim米国株式
株価指標「S&P500」をベンチマークとして運用されている投資信託です。

eMAXIS Slim全世界株式
株価指標「ACWI」をベンチマークとして運用されている投資信託です。

おススメ書籍
秋に腰を据えて読んでおきたい本です。