日本の物価の推移をグラフにしてみる

1971年からの日本の物価をグラフ化しました。物価の推移をみるのにお役立てください。

総合指数・前年同月比の推移

総務省統計局のデーターを使ってグラフ化しています。
前年同月比とは、前の年の同じ月と比較して比率を計算したものです。
つまり、1年でどのくらい物価は上がったのか?を表しています。

2022年からの推移を以下に表しています。「総合」とは、天候による価格変動が大きい生鮮食品と海外の環境に影響されやすいエネルギー価格を含めた全般の物価値を示します。


以下のグラフは1年単位でのグラフ化です。
近年の物価上昇は、消費税アップ以外では30年ぶりのことです。

総合・前年同月比の推移




直近の消費者物価指数

4月19日に「2024年3月分」の公表がありました。

日本の消費者物価指数とは

  • 衣料や食料品など582品目の価格の変化を指数化
  • 2%が適正とされています。<日銀の物価安定目標を参照
  • 超えるとインフレ下回るとデフレと呼ばれます。

日銀の金融政策

日銀は、

安定した2%超のインフレ継続

を目標としています。

リンク(PDF):金融政策運営の枠組みのもとでの「物価安定の目標」について

消費者物価指数の公表値

以下のリンクが参照元です。

2024年(令和6年)3月分及び2023年(令和5年)平均

項目前回値予想値結果
総合指数2.8%2.9%2.7%
コア指数(生鮮食品を除く指数)2.8%2.7%2.6%
コアコア指数(生鮮食品及びエネルギーを除く)3.2%2.9%

筆者は「指数の水準」、「前回値との変化」、「事前予想値との乖離」の3点について見ています。

  • 目標である2%は超えている状態。
  • 総合は前回から0.1%減少。
  • コアコア指数も、前回から0.3%の減少。
  • 引き続きインフレ率が減少傾向。
  • 予想値よりも低下。景気減速の懸念が高まる。




物価上昇の内訳

2024年3月における前年同月比で物価上昇が大きかった品目をピックアップします。

中分類中分類の上昇率代表的品目品目の上昇率
菓子類8.8%せんべい19.8%
調理食品4.7%調理カレー18.8%
生鮮野菜7.1%たまねぎ38.7%
生鮮果物12.1%りんご32.8%
飲料4.5%果物ジュース28.0%
教養娯楽サービス9.4%宿泊料27.7%

特定の食品の値上がりが続いています。

りんごは、平均気温の上昇による不作が原因との報道もありました。
農業もフットワークを軽くして変化に備えなくてはならない時代に来ているのでしょうか。

レトルトパックのカレーの値上げは実生活で感じていました。たまねぎ、りんごの値上げの影響もうけているのでしょうか。

宿泊料はすでにコロナ前よりも高騰しているように感じます。円安による外国人観光客の増加の影響でしょうか。

エネルギー価格は下落

前年同月比で、電気代 -2.5%、ガス代 -13.8%、ガソリン -4.5%です。エネルギー価格は下落が続いています。

一方、6,7月以降は、電気・ガス代負担軽減策の縮小・終了により電気代、ガス代は大きく上振れる見込みです。

2023年(1年間の平均)の内訳

2023年の1年の間、物価を押し上げた品目をピックアップします。

中分類中分類上昇率代表的品目品目上昇率
家事用消耗品11.7%洗濯用洗剤13.1%
通信6.2%携帯電話機9.8%
教養娯楽サービス4.1%宿泊料17.3%
教養娯楽用品6.0%ペットフード20.3%

洗濯用洗剤の値上げは、原材料高と円安のダブルパンチがその理由です。界面活性剤の原料の多くが輸入に頼っていますので。

携帯電話機はシェア率5割の iPhone大幅値上げ(円安)が利いているのでしょう。今年から1円携帯が終了となるため、引き続き携帯電話機の価格上昇は続くと思われます。

宿泊料はコロナ禍で2022年が安すぎた反動。補助金効果も影響を大きくしています。

ペットフードは輸入品の占める割合が4割、円安の影響、原材料(小麦)の高騰、需要の高止まりで値上げが止まりません。

生鮮食品を除く総合・前年同月比の推移

総合から変動の大きい「生鮮食品を除いた」指数です。
目先の上下に捕らわれない長期的な方向を示す指数と言えます。

2022生鮮食品を除く総合・前年同月比の推移


年単位でグラフ化しました。

生鮮食品を除く総合・前年同月比の推移




生鮮食品及びエネルギーを除く総合・前年同月比の推移

「生鮮食品」に加えて変動の大きい「エネルギーを除いた」指数です。
より実質的な物価の変動を示している指数と言えるでしょうか。


年単位でグラフ化しました。

生鮮食品及びエネルギーを除く総合・前年同月比の推移

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