なぜ投資を始めたのか?
正直に申し上げると「楽して儲かりそうだったから」です。
実に安直で短絡的なこの考えは、今でも変わりはありません。
なりより一番の大事なモチベーションになっています。
こういった一見、無理筋な理由でも案外やっていけます。
肝であり、気を付けていることは「欲と恐怖をコントロールする」です。
投資を始めた理由
先に書きましたが、「楽して儲かりそうだったから」です。
・嫌なことがあって、やぶれかぶれに始めたとか、
・誰かに勧められたとかでもないです。自分で決めました。
そんな不浄な思いでスタートしたら失敗するとか思いましたか?
筆者の場合、投資を始める理由とその投資がうまくいくかどうかは、無関係でした。
投資を始めた時期
2004年の夏から始めました。
楽天証券に口座を開設して、個別株の売買を始めたのが最初です。
びくびくしながら買っては、売ってを繰り返していました。
手数料も高かったですが、全体が上昇していたこともあり儲けることが出来ていました。
そのうち、株主優待というものがあることを知り、ANAの優待を狙った売買もやりました。
「権利落ち」とか「逆日歩」や「信用取引」などわからないことは、ネット情報を元に勉強してました。
投資資金は住宅購入の余り金
2004年に、家を購入し借金2,000万円をこしらえました。
そして、5年で返済しようと決めます。
(実際は7年弱かかりました)
借入金利は、変動金利で3.8%程でした。
借入先は新生銀行でしたが、その理由は「繰り上げ返済が無料でいつでもOK」だったからです。
当時ではとても画期的なことだったと思います。
そして、家の代金を支払った後、借りたお金が150万円ほど手元に残っていました。
この150万円を繰り上げ返済する手もありましたが、もっと早く返済できないかと思い、種銭にしました。
今思うと、我ながらアグレッシブです。
株の暴騰で欲の深さを知る
当時、市場は「不動産流動化関連株」がとても熱く、賑わっていました。
「不動産」という単語を今よりもはるかに「胡散臭い投資先」と認識していた筆者は、関連株の購入に躊躇していましたが、いつの間にか多額のお金をつぎ込んでいました。
150万円を元手に、信用取引を用いて300万円程の株を所持していました。
完全にリスクの取りすぎでした。
ある日、さほど大きくはない地震が発生しました。
ふと、首都圏直下型地震や東海沖地震などを連想し、株が暴落する想像をしたのです。
その時から、日々の生活に居心地の悪さを感じ始めます。
そんな日々ではありましたが、300万円の元手で150万円程の利益が出てました。
居心地の悪さと、欲望の渦に巻き込まれながら完全に我を忘れていたと思います。
感情をコントロールできていませんでした。
ライブドアショックで恐怖を知る
2006年1月16日、証券取引法違反の容疑によりライブドアが東京地検による家宅捜査を受けたことがきっかけで株の暴落が起きたのです。
翌日の1月17日の午前中は何事もなかったかのように株価は上昇を続けていました。
筆者は、素人ながら大丈夫だと判断し、追加で購入をしていました。
たまたま、その日は会社を休んでいたのです。
私用があり、10時頃から14時ごろまで市場から目を離していました。
そして、暴落した株価をみて青ざめます。
1日で含み益が50%程下落していて、損失額は70万円を超えていました。
今は、投資している額が大きいため、1日に70万円損失することが時折ありますが、なんとも思いません。
しかし、当時150万円を特定の数社に賭けていた身に起きた出来事は、「へこむ」といった感情ではなく、思考停止になりました。
本当に何も考えられなくなるのです。
この「何も考えられない」状態で、例えば物理的に危険が迫っているなどの状況が重なれば、簡単に命を失うなぁと、この経験から実感できます。
ある意味、貴重な経験をしました。
いままで想像していた恐怖とは、あまりにもかけ離れていました。
この感情は、コントロールなどできません。
言えることは、「このような恐怖に陥る状況にならないよう、リスクを取る幅を決めておくこと」です。
過去の株価変動の大きさから、どの程度の損失が出るのかを計算し、その損失を受け入れることが出来る範囲に投資額をとどめることが重要です。
実は、この恐怖をこの後も追う一度、味わうことになるのです。
2008年のリーマンショックの時です。懲りてませんね。
強欲が身をむしばむ
損失を被ったとはいえ、まだ含み益がある状態です。
ですが、市場の熱は冷め、以前のように利益が出る様子が無くなりました。
しかし、筆者はこう思い始めます。
150万円の利益まで行ったので、その利益に戻るまでこの株は売らないと。
インデックス投資などの分散された投資先なら問題ない考えだと思います。
しかし、当時の不動産流動化関連株はバブルでした。
みるみる、株価が下がっていくのです。
強欲によって思考停止し、売り時を逃した結果、利益がほぼ無くなるところまで持ち続けたのです。
「これ以上は無理だ」を心が折れ、さほどの損失を出すこと無く手放すことが出来ました。
その後、それらの株は10分の1、もしくは廃業で無価値になったりしました。
もう少し欲が強かったら、無一文になるとことでした。
まとめ
- 筆者が投資を始めたのは、「楽して儲けたいため」です。
- 投資で儲けるためには「自身の欲深さと恐怖心をコントロールする必要があります」
- 欲張りすぎて、恐怖に耐えられるよりも大きいリスクを取ることはいけません。
- 株価下落で恐怖に負けそうなときは、早めにリスクを小さくする勇気が必要です。
あとがき
筆者はこの後、懲りずにFXに手を出します。
そして、リスクを取りすぎたころに訪れたのが、リーマンショックです。
再び、恐怖のどん底に突き落とされるわけです。
時間がある時に書き記したいと考えています。