投資で“やれること”と“やるべきこと”
やれることを見つけるとすぐにやってみたくなる人がいます。
やらないより“やってみる”点においては、前向きと見る向きもあるかも知れません。
しかし、やってみるための理由を探し始め、“やれること”(手段)が目的になってしまうなら本末転倒ですね。
やれることを実行してみて、こうなりました
筆者の過去、やれることを見つけて、すぐにやってみて失敗した例を箇条書きにしてみました。
・ネットで株の売買が出来るようになった。
→売買することが楽しくて頻繁に買い替えてしまい惨敗
・ネットでFXが出来るようになった
→目まぐるしく動く値動きに興奮して惨敗
・ネットで外国株を売買できるようになった
→為替レートに振り回され、資産の計算ばかりしてて、結果惨敗
手段が目的になってしまった悲惨な結果のオンパレードです。
”やるべきこと”とはどんなことだったのか
真摯に失敗を受け入れ、同じ失敗を繰り返さない様、投資する理由(目的)とゴールを定め、ゴールには成功した時の到達条件(目標)と失敗した時の撤退条件(リスク)を設定しました。
- 目的を老後の生活費を蓄財する。
- ゴールを2000万円とする。
- 撤退条件は、投資総額の50%以上を損失した時とする。
これが仕事ならうまく行ったかもしれません。
ですが、投資においてはうまくいかなかったです。
おそらく、
- センスというものが無かった。
- メンタル的に弱かった。
ことが原因だと思っています。
この2つは、本や経験ではなかなか身につかず、お金ばかりが減っていきました。
そして、撤退条件の50%以上損失する前に気持ちが萎えてしまうのです。
気持ちの弱さから衝動的に売ってしまう狼狽売りをしてしまうのですね。
よって、一時期、投資そのものをやめて、諦めていました。
数々の無残な経験した筆者は、値動きを見ながら判断するタイプの投資には向いていないことを悟りました。
その後、ほったらかしで値動きを見なくて良い投資手段があることを知り、こちらに舵をきりました。
新たな”やるべきこと”とは
新たな投資法は、米国株インデックス指標に連動する投資信託(ファンド)を長期間(15~20年)持ち続けるというものです。
株式投資において、常に言われることは、「損切り」を躊躇してはいけないということです。
これ、できる人が少ないから真っ先に指南される事柄なんです。
今日まで18年、株式に投資をし続けた筆者でも、当然のごとくできません。躊躇しないなんて無理です。
ですが、インデックス指標に連動する投資信託を“何があっても”長期にわたって保有し続ける「インデックス投資」であれば、損切りは不要ということになっています。
「過去の実績において」という条件付きですが、米国株全体に分散して投資する投資信託であれば、20年持ち続けた場合、負ける確率が0%になることが分かっています。
「過去の実績において」という点に突っ込みを入れて、未来は過去の繰り返しではないと批判する向きもあります。
確かに、未来は確定されていませんので「わからない」ということが事実です。
損切りのできない筆者は、この投資法に活路を見出し2009年頃からコツコツ小さく始めました。
いまのところうまく行っています。
投資は自己の判断で行ってください。
日々“やるべきこと”とは
ほったらかしで、損切りが要らないとなると、値動きを見る必要もないのです。
この方法で“やるべきこと”とは、“何もしない”ことだと思っています。
指標の値動きや資産価値の確認は、月に1回、いいえ、1年に1回で良いでしょう。
この投資法において最も成績の良かった人は、「投資したことを忘れていた人」だそうです。
“やれること”である、常に値動きをチェックする、そして頃合いを見て売却するは、すべきでありません。
「やれることがあっても、やると良くないことになる」は、18年間の経験から学びました。