アメリカの物価の推移をグラフにしてみた
米国の物価推移をグラフ化しました。期間は、1971年~現在です。筆者は、アメリカ(S&P500)に投資を続けるかどうかを判断する材料の一つにしています。2%を大きく超えるインフレが続いたり、デフレになったりしたら危険信号です。
総合指数・前年同月比の推移
直近2年間の推移
前年の同じ月と比較し変化率を表しています。
つまり、1年でどのくらい上がったのか?です。
2022年は総じて高いインフレとなり、景気後退(リセッション)が起こると懸念されていました。
直近の2023年末は、3%前半まで低下して市場は落ち着きを取り戻しています。
1971年~2023年の推移
年単位でグラフ化しました。
2022年には上昇率が6%を超えました。
これは1982年以来、32年ぶりでした。
直近の消費者物価指数
2月13日に、2024年1月分の公表がありました。
アメリカの消費者物価指数(CPI)とは
- 衣料、食料品など200品目の価格変化を指数化。
- 2%が適正とされています。
- 超えるとインフレ、未満でデフレと呼びます。
消費者物価指数の公表値
項目 | 前回値 | 予想値 | 結果 |
---|---|---|---|
総合指数[CPI] | 3.1% | 3.1% | 3.2% |
コア指数[コアCPI] (生鮮食品及びエネルギーを除く) | 3.9% | 3.7% | 3.8% |
筆者は「指数の水準」、「前回値との変化」、「事前予想値との乖離」の3点について見ています。
今回は、
- 3%台であり高止まり傾向。
- 総合は前回から0.1%上昇。
- コア指数は前回から0.1%下落。
- 共に予想値を超えた。
- 利下げ実施時期は先伸ばしか。
予想値から上振れしたことから、市場は3月の利下げが遠のいたと見て、株価は下落の反応。 6月の会合か?もしくはその先になるか?といった議論になれば、株が上昇する前に景気が減速する恐れあり。
内訳では、家賃を含む住居費が上昇。 住宅費はすぐに値下げとならないためインフレの高止まりが連想される。
ドル円レートは、円安となり147円を一時的に超えた。 金利差は当面続くとみてドル買い/円売りに。
上へ上へと急ぐ株に対し、物価は素直に下がらず、景気は今のところ堅調。情報通信企業の決算は概ね良かったが、それ以外の企業の業績は芳しくない。
サマーラリーに向け、伸るか反るかで大勝負(負けると手痛い)と思うも、やはり50過ぎの筆者は大人しくします。
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生鮮食品及びエネルギーを除く総合・前年同月比の推移
変動の大きい「生鮮食品とエネルギーを除いた」指数です。生鮮食品は天候に左右されやすく、景気とは無関係で価格が上下動します。エネルギー価格は、海外の情勢によって変動しやすい特徴があります。
コア指数はこれらの一時的な変動を排除することで、より根本的な物価の変動を表そうとしています。
直近2年間の推移
1971年~2023年の推移
日本の物価もグラフ化しています。
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