下落相場に備える

2021/04/14

現在、史上最高値で推移している市場ですが、浮かれ気分で過ごしているときにやってくるのが下落相場です。過去にどの程度下落したかを知っておくことで、いざというときに心構えしておくことが肝要です。

過去の下落は、どのくらいだったのか

直近で暴落といえば、コロナショックによる下落かと思います。高値から30%以上、下落しました。


2008年にはリーマンショックがあり、6か月かけて50%以上、下落しました。

コロナショックは、比較的短期間で値を戻したので耐えられた人も多かったと思いますが、リーマンショックは、6か月もの間、下落し続けたため耐えられず投げ出した人も多かったと思います。

下落率ではなく金額に置き換えて考えてみる

下落率30%とか50%とか言われてもピンと来ないので、金額に置き換えてみます。仮に100万円を投資していて30%下落したとすると、30万円を失うことになります。

普段の生活の中で30万円が急に無くなったら耐えられるでしょうか。

1か月分の給与くらいでしょうから、1か月タダ働きと想像してみるのも良いかもしれません。


「投資は余裕資金で行いましょう」と言われる所以ゆえんです。余裕資金ならば無くなっても日々の生活には困らないということですね。

生活には困らないかもしれませんが、気持ちが収まらずに普段通りの生活が出来なくなるとしたら、そのお金は余裕資金ではなかったととらえるべきかもしれません。

評価額を見ないという方法

普段からほったらかしにしていて、評価額を見ない習慣をつけていた場合はどうでしょうか。

なんとなく、これくらいまで減っているだろうなという想像はつくかもしれませんが、具体的な数字は見ていませんので実感がわかないと思います。


この実感がわかないというのが肝で、その結果、下落期間を乗り越えられるというのがあります。

事実、筆者はこの方法でリーマンショックの期間を乗り越えました。半分くらいになっているんだろうなと思っていましたが、意識的に気にしないようにしていました。

もちろん証券会社にログインなどは一切しなかったです。

下落相場が買い時である

下落中、一切ログインしなかったということは、追加購入もしていなかったことになります。

まあ、怖くて見られたものじゃありませんでしたね。


ですが、時間がたてば市場も上昇し始めます。

筆者は、使っていた証券口座とは別の口座を作り、しぶとくコツコツと買い始めました。それこそ、数千円ずつですよ。ノミの心臓ですね(笑)。

ですが、この数千円が後に大きく化けるんです。じっと冬の間を耐え忍んで、春の兆しが見えたころにちょっとづつ打診買いすることが大事なのです。

最初の口座はどうなったのか

下落相場を乗り越えた口座は徐々に評価額を回復していったでしょう。でもその過程は見ていないから知りません。


なんとなく、下落前の値に戻ったかなというときにログインしました。ちょっと利益が出ているかなという気持ちでした。

ところが、想定以上の利益が出ていました。配当の(自動)再投資が効いていたのです。


後から下落のピーク時はどの程度の損失になっていたか計算しました。もしその時にログインして損失額の生々しい数字を見ていたら耐えられなかったでしょう。そんな数字です。

2つの下落相場を乗り越えて思うこと

リーマンショックとコロナショックの2つの下落相場を経験し思ったことは、損失を抱えるということは想像以上に心理的な負担が来るということです。

慣れとか経験でカバーするのでしょうけど、具体的な「評価額を見ない」ルール、習慣や投資以外に集中できる、仕事とか趣味があるということが大事になると感じました。

良いことがあれば、悪いこともある。人間万事塞翁が馬。いつか必ずやってくる下落に備えて準備を怠らない様にしつつ、平穏に生活していきたいと思います。