金への投資方法と手数料比較
インフレが進むときは、現金の価値が目減りしていきます。
現金価値が下がっても損しないためには、現金を「もの」に替えます。
そんな時に思い浮かぶのが「金」です。
さて、「金」はどこに売っているのでしょうか。
テレビのCMで純金積立って聞いたことあると思います。
もし実際に買うとなると、どのくらいの手数料が必要?
純金積立の他に「金」へ投資する方法はないのか?
そんな疑問にお答えします。手法ごとにかかる手数料を比較してみました。
結果、「金」に投資するには、証券会社でETFの形で購入するのが一番安いです。
ただし、口座開設の敷居が高いコモディティー(先物取引)やCFDは比較対象から除外しています。
純金積立の手数料
専用の口座開設が必要です。
小額からの積み立てで購入することが出来ます。
そのとき、購入額の1.5~2.5%程度の取引手数料がかかります。
さらに、購入価格と売却価格に価格差(スプレッド)があり、費用がかかります。
取引所によって、年会費、保管料がかかることがあります。
国内ETFの手数料
金へ投資できる国内ETFは以下の通りです。
1326 SPDRゴールド・シェア
1328 金価格連動型上場投資信託
1540 純金上場信託(現物国内保管型)
購入時と売却時の手数料は、購入金額が100万円以下で、証券会社を選べばゼロ円です。
しかし、ETFには信託報酬(年率)がかかります。
銘柄コード | 銘柄名(略称) | 信託報酬 | 最低売買価格 |
---|---|---|---|
1326 | SPDRゴールド・シェア | 0.44% | 27,000円程度 |
1328 | 金価格連動型上場投資信託 | 0.55% | 72,000円程度 |
1540 | 純金上場信託「金の果実」 | 0.539% | 9,000円程度 |
人気、流動性が高いのは、1540 純金上場信託「金の果実」です。
そして、このETFの最たる特徴は、金の現物に交換が可能です。
上記以外にも信託報酬が安いETF銘柄がありますが、流動性が低いため除外しています。
投資信託の手数料
投資信託で金に投資する場合は、証券会社の口座から購入が可能です。
ETFとは違い、小額(100円)から購入することが出来ます。
ですが、多くの投資信託は、手数料が高めです。
保有している金額の0.5%程度の信託報酬(年率)がかかります。
また、取引所によって購入時手数料が1%程度必要です。
唯一、以下の銘柄は信託報酬が0.275%と安く、購入や売却時に手数料がかかりません。
総資産額がまだ17億円と小さく、償還の可能性がありますが、検討の余地ありです。
銘柄名 | SBI-SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし) (愛称:サクっと純金(為替ヘッジなし) |
純資産 | 1,711百万円 |
信託報酬 | 0.1838%(年率) |
購入時手数料 | なし |
解約時手数料 | なし |
成長枠NISA購入 | 可能 |
積立枠NISA購入 | 不可 |
上記商品の「為替ヘッジあり」の商品もあります。
また、手数料は安いですが、総資産額が小さくておすすめできない商品があります。
総資産額が大きくなれば紹介リストに加えたいと思います。
金を測る「ものさし」はドル
私は金価格の高い安いは、ドルで判断するのが良いと考えています。
ドルは基軸通貨であり世界中で通用する通貨です。
世界の投資家と同じ目線で市場を見るには、ものさしをドルにすると良いのです。
50代の投資先として金は有望
金は、株価が大きく下落するときでも、それほど大きく下落しません。
よって、株が急落しているときは退避場所に使われることもあります。
リーマンショックの時、株は50%以上も下落しましたが、金は10%ほど下げ、その後すぐ元値にもどりました。
株が元値にもどるまで5年の歳月をかけている間、金は上昇を続け2倍に達しました。
以下の図は、楽天証券から引用した金の長期間チャートです。
金は、インフレ、株価下落に対する防御力を持っています。
すでに高値圏にある金ですが、安全資産として保有することは「あり」と考えています。
とくに、50代になってからの投資先としては安定度の高い「金」は魅力的です。
まとめ
現時点での手数料比較では、金のETFを証券会社で購入する方法が一番割安と思われます。
ETFに比べて純金積立、投資信託は手数料が割高なため、具体的な取引所や銘柄を明記しませんでした。
手数料がETFと同等になったら、おすすめとして明記するようにします。
50代以上の投資先としてインフレヘッジが出来て、比較的リスクの少ない「金」は有望と考えています。