アメリカ政策金利の推移をグラフにしてみた
FOMCは4回連続で金利を据え置きしました。次の一手はいつになるのでしょうか?そして、それは利下げでしょうけれど、その時の景気はどのようになっているのか。
筆者は、今の高い金利が2%付近に下がるまでは株価も好調だろうと思っています。しかしその後は低調な期間が続くのだろうと思っています。なぜそう思うのか?過去がそうだったからです。今回もそうなるとは限りませんが、ネガティブにとらえて心構えしておくことは大事だと考えいるのです。
アメリカの政策金利とは
アメリカの政策金利は、連邦準備委員会(FRB)が、連邦公開市場委員会(FOMC)で決めています。FOMCは約6週間ごとに年8回、火曜日(2日間の場合は火・水)に開催、公表され、議事要旨はその3週間後に公表されます。次回公表日は3/20です。稀に臨時で開かれるときがあります。
米国政策金利公表 | 公表日(現地時間) |
---|---|
1回目 | 1/31 |
2回目 | 3/20 |
3回目 | 5/1 |
4回目 | 6/12 |
5回目 | 7/31 |
6回目 | 9/18 |
7回目 | 11/7 |
8回目 | 12/8 |
アメリカの政策金利の推移
外為どっとコムからデータを拝借いたしました。
2008年のリーマンショック前は5%を超えましたが、リーマンショック後は0.25%となり、ゼロ金利政策を2015年後半まで継続しました。これ以降は景気回復し2.5%まで上昇したところでコロナ禍に突入、一気に0.25%まで下降しました。
2021年末にはコロナ禍を脱出し、経済が活発になるにつれ高いインフレが発生。2022年から急激に金利を上昇させてインフレ撲滅に動きました。
2023年後半はインフレが落ち着き、これを受けて直近4回のFOMCでは金利を維持しています。今はインフレ再燃か景気後退か見極めている段階です。
2000年の最後の利上げから最初の利下げまでの期間(2000/3/21~2001/1/3)は、232日でした。
2006年の最後の利上げから最初の利下げまでの期間(2006/6/29~2007/9/18)は、446日でした。
2018年の最後の利上げから最初の利下げまでの期間(2018/12/19~2019/7/31)は、224日でした。
これを受けて、
2023年の最後の利上げから次回のFOMCまでの期間(2023/7/26~2024/3/20)は、238日です。
2023年の最後の利上げから今年最後のFOMCまでの期間(2023/7/26~2024/12/8)は、511日です。
おそらく今年中に利下げは行われると思います。そして過去の例に漏れずに景気後退もセットでやって来ると予想します。
2008年はリーマンショックで暴落しましたが、景気悪化は2007年半ばに利下げした時から顕著になりました。利下げ過程で半年ほど株価は維持しましたが、2008年年初から株価は下落をはじめています。そして9月に(リーマンが)破綻しました。
2020年はコロナ禍でダメ押ししましたが、それ以前(2019年半ば)に景気の陰りが見えていました。しかし、金利が低下していく過程で株価は好調でした。
今後、金利低下により景気が持ち直せば、株価下落を招かずにインフレ再燃&金利上昇という流れもあり、これが株投資している側としては良いストーリーになるかもしれません。
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まとめ
- 利下げは、過去例から導くと3月~今年中。
- 過去例では金利が2%付近まで下がると株価が下落。
- 逆に2%到達前に景気回復すれば株価下落を招かないかも。
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