SBI証券 投信マイレージサービスで信託報酬を補填
楽天証券がS&P500インデックスファンドに対して「投信残高ポイントプログラム」を復活させました。
SBI証券とのバトルが再開された形ですが、2023/12/5時点では、楽天・S&P500インデックスファンドを楽天証券で購入する形が最も維持費が安くなる結果となっています。
銘柄 | 信託手数料 | ポイント還元率 | 実質コスト |
---|---|---|---|
【SBI証券】eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.09372% | 0.0326% | 0.06112% |
【楽天証券】楽天・S&P500インデックス・ファンド | 0.077% | 0.028% | 0.049% |
投信マイレージサービスとは
SBI証券では、保有している投資信託の額に対して定率で毎月15日の夜にポイントを受け取れます。
そのポイントはTポイントかPontaポイント、dポイントのいずれかを選べます。
これを「投信マイレージサービス」と呼び、SBI証券を選ぶ理由の一つになっているサービスです。
通常の投信銘柄であれば、保有額1,000万円以下の場合、0.1%の還元となっています。
保有額1,000万円以上の場合、0.2%の還元です。
一方、楽天証券も保有する投資信託額に対して楽天ポイントを還元する「投信残高ポイントプログラム」を復活させました。
こちらは、特定の投資信託にだけ、翌々月末にポイントを還元する仕組みです。
マイレージは毎月15日支払い
まず、マイレージサービスによる還元は、年率を日割りにして保有日数に応じた額を毎月15日に付与してくれるものです。
【ポイント算出方法】
投信マイレージサービス|SBI証券
「(月間平均保有金額×付与率)÷365日×ポイント付与対象月の実日数」の各ファンド合計
月間平均保有金額の算出方法
日別保有金額1ヵ月分の累計÷計算月の実日数
日別保有金額の算出方法
計算日の保有口数×計算日の1口あたり基準価額
付与率はいくらか
投資信託によって付与率が異なります。
手数料の低い投資信託は、特別に低い付与率になっている傾向があります。
筆者が普段、積立購入している「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」では、0.0326%です。
500万円保有しているならば、毎月、500万円×0.0326%÷12か月=135ポイントもらえます。
2000万円保有していても、0.0326%の付与率です。
他の投資信託については、投信マイレージ ポイント付与率一覧を参照してください。
実質の信託報酬はいくらになるか
投信マイレージサービスで頂けるポイントは信託報酬の一部返還と考えることもできます。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬は 0.09372%です。
信託報酬からマイレージポイントを引いた差額は、0.06112%となりました。
これは、国内ETF証券コード2558 「MAXIS 米国株式(S&P500)上場投信」の信託報酬 0.077%を下回ります。
SBI証券で保有を続ける限り、これらのETFや他の証券会社で保有するよりも投資コストが安くなるわけですから悪い話ではありません。
銘柄 | 信託手数料 | ポイント還元率 | 実質コスト |
---|---|---|---|
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.09372% | 0.0326% | 0.06112% |
証券コード2558 MAXIS 米国株式(S&P500) | 0.077% | 0% | 0.077% |
楽天証券が「投信残高ポイントプログラム」を復活
楽天証券が新たな投資信託を発売し、保有している額に対しポイントを還元する「投信残高ポイントプログラム」を復活させました。
銘柄 | 信託手数料 | ポイント還元率 | 実質コスト |
---|---|---|---|
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド | 0.0561% | 0.017% | 0.0391% |
楽天・S&P500インデックス・ファンド | 0.077% | 0.028% | 0.049% |
楽天・日経225インデックス・ファンド | 0.132% | 0.053% | 0.079% |
楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド | 0.088% | 0.033% | 0.055% |
S&P500に連動するファンドの実質コストが0.049%とは、保有する側から見ればとても嬉しい限りですが、(楽天証券は)思い切ったものです。
購入時のポイント還元を加味してみる
楽天証券、SBI証券ではクレジットカードで購入すると購入額の0.5%のポイント還元が得られます。
仮に投資信託維持の実質コスト0.05%(年率)で、購入時の0.5%還元を割り算すると10年分に当たります(評価額が変わらない前提なので非現実的ですが)
そう考えると、おおむね10年間、無料で(投資信託を使って)投資が出来る環境になったと考えることが出来ます。
投信マイレージサービスは購入時還元より魅力的
「投信マイレージサービス」や「投信残高ポイントプログラム」は率で毎月還元してくれます。
投資信託の評価額が上がればそれに応じで還元されるポイント数も上昇するわけです。
上げ相場では、購入時の還元よりも頼もしいと感じるのではないかと思います。
他の投資信託と比較
SBI証券には、S&P500に連動する投資信託「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」があります。
この投資信託の信託報酬は、0.0938%となっています。
そして投信マイレージサービスのポイント付与率は、0.0220%ですので差額は、0.0718%となります。
マイレージを考慮しても、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の方が割安となります。
※投資信託の隠れコストについては加味していません。
まとめ
- ポイントを還元してくれるマイレージサービスは、投信を保有する実質コストを補填してくれます。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)であれば、信託報酬が実質、0.06112%になります。
- 楽天・S&P500インデックス・ファンドでは、信託報酬が実質、0.049%になります。
- SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンドでは、信託報酬が実質、0.0718%になります。
- 国内ETF 「2558 MAXIS 米国株式(S&P500)上場投信」の信託報酬 0.077%を下回ります。
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