米国のGDP速報値の推移をグラフにしてみる
米国(S&P500インデックス・ファンド)に投資している筆者が、安心を得るためにチェックしている経済指標に、米国のGDPがあります。成長が続いているかどうかを確認するために見ています。
GDPとは、その国の経済規模を表しており、いわば「結果」の数字です。これから先を読む指標ではなく、答え合わせをする指標と筆者は捉えています。
直近のGDP発表の結果
アメリカのGDP(速報値)は、1、4、7、10月の年4回発表されます。1Q,2Q,3Q,4Qと表記され、1月に発表されたのは2024年4Q(10~12月)の結果です。
アメリカGDPの参照先は、アメリカ商務省です。
予想 | 結果 | |
---|---|---|
米国実質GDP(速報値) | 2.7% | 2.3% |
個人消費 | 3.2% | 4.2% |
今回の結果は予想を下回る結果となりました。ですが、アメリカ市場経済の2/3を占める個人消費が高い伸びを示したことで失望感はありませんでした。一方で「今後の関税の懸念から高額商品が前倒しで購入された」とあり、下振れリスクがあるのではとの見方もあります。
筆者は、個人消費の伸びが維持されているうちは大丈夫だと考えています。
アメリカ商務省の報告書
アメリカ商務省の報告書には以下のことが記載されていました。
2/27の公表された改定値(Second Estimate)レポートです。※DeepL.comで翻訳しました。
米国経済分析局が発表した第2次推計によると、2024年第4四半期(10月、11月、12月)の実質国内総生産(GDP)は年率2.3%の増加となった。第3四半期の実質GDPは3.1%増加した。
第4四半期の実質GDPの増加は、主に個人消費と政府支出の増加を反映したもので、投資の減少によって部分的に相殺されました。GDP の計算で減算される輸入は減少しました。
「個人消費の増加」が寄与したとあります。「個人消費の増減」は最も注視が必要な項目ですので、「個人消費の加速」と言う表現はかなりポジティブな結果と思っています。
GDPの推移
2012年以降のGDPの推移をグラフ化しました。

縦軸を拡大すると以下のグラフになります。

直近3Qと4Qは予想に対して下振れしています。
2024年通年の実質GDP成長率は、2.8%(速報値)とのことです。
アメリカ商務省のGDPに関する報告書のリンク
GDP(国内総生産)は、国内で生産された財とサービスの合計を示す指標です。数値の大きさは他国と比較することで経済活動の規模を知ることが出来ます。また、前回値や前年同期値と比較することで経済活動の成長率を知ることが出来ます。
アメリカのGDPは、主に4つの構成要素から成り立っています。
- 個人消費: 個人が商品やサービスを購入する際の支出を表します。
- 投資: 企業や個人が生産設備や在庫、住宅などに投資する支出を指します。
- 政府支出: 政府が国防、教育、公共インフラなどに支出する金額を表します。
- 純輸出: 輸出から輸入を差し引いた値です。
これを踏まえながらアメリカ商務省の報告書を読むことでより理解が深まります。

今後のGDP発表日について
今後の発表日は以下の通りです。
2025年1Q:2025/4/30
参照先:https://www.bea.gov/index.php/news/schedule
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